コラムVol.01


スズメノヤリ

ちゅか、雑草なのでは、、、

相幻が植物趣味の世界で最初に出会ったのは「山野草盆栽」の植付け教室の先生をされている方でした。その人に頂いた苗数種類、仕事場(陶芸教室)の裏手に置いて育てていたのですが、山野草というのがよく分からない。確かにその辺の路地に生えているような草ではないらしい、、、が、その苗のなかにこのスズメノヤリがあったのでした。

山野草盆栽先生曰く「ヤリのような穂が何本も出てカワイイ。」とのこと。春にもらったので、確かにその時はヤリのような(?)穂が出ていました。しかしこの穂、、、なにかで見たアワだかヒエだかムギだかそういう穀物系の穂で、色も地味、、、ま、まぁピヨピヨと生えている姿はなかなかカワイイかな、と思えなくもありません。

しかし数日過ぎるうちにこの穂がぐんぐんと伸びる、しまいには伸びすぎて自立できずだらしなく根元から倒れる始末。既にカワイさなど無くなった穂はカット、ということで穂を根元から切ってしまうと、細いイネ系の葉だけが残りました。

ちょっとかわいそうなので、お気に入りの備前土で作ったミニ土瓶型の鉢に植えて、「なかなかいっぱしの山野草盆栽だわい。」と得意になって仕事場に飾っておりました所、陶芸教室の生徒さんに「この雑草はなんですか?」と聞かれました。

憎まれっ子なんとか、と申しますが、彼(スズメノヤリ)はその後すくすくと葉を出し、株分けしては葉を出し、株分けしては葉を出し、、、着々と増えていくのでありました、、、


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