コラムVol.02


イチョウ

臭くもないし、、、

飲んべ相幻は当然マメ類・ナッツ類のつまみも好きであります。ちょっとマメとは違うのですが、やはりギンナンはとても美味いものです。秋のシーズンになると居酒屋メニューに登場するのでつい頼んでしまうのですが、居酒屋では高くつきますからスーパーにいくのであります。

秋にはスーパーの野菜売り場でとりわけ異臭異彩を放っている場所があると、そこにギンナンがパック詰で山積みになっているのを見つけるわけです。これが大体サクランボやイチゴのようなパックにミッチリ入って300円弱ですから相幻大変うれしく思うわけです。

早速買って帰って、、、さて、コレはどう調理すると食えるのか、というのを全く考えてなかった。居酒屋で出てきたギンナンの記憶をたどると、殻が割れて焦げ目がついて、塩にまぶっているようなビジョンを思い出すのですが、そうすると、塩と一緒にフライパンで炒るのかなァ?ということで早速チャレンジしました。

火は男の強火でスよやっぱり、、、などどやっていたら数分後、突然ピストルのごとき音がキッチンに鳴り響き(イヤ、ピストルの音は実際聞いたことないのですが、、、その音響レベルと思われ、、、)ギンナンがフライパンから飛び出したので、慌ててナベの蓋を落し蓋的にギンナンをカバーリングして男の強火を妥協してダメ男の弱火にしました。が、、、すぐに次々に破裂音が鳴り出して、ステンレス製のナベ蓋の裏にヒットし始めました。

それはもう、さながら流れ弾が装甲をかすめるかのごとく(イヤ、そんな音も実際聞いたりしたこと無いんですけど、マァ、雰囲気で、、、)ギンナンはナベ蓋に集中砲火を浴びせ続け、とうとう一人の猛者(ギンナン)がナベ蓋を持ち上げる勢いで破裂し、フライパンから飛び出したのです。イヤもう、久しぶりに心臓がバクバクするような体験をしました。

突発的及び断続的及び予測不可能なタイミングで爆裂音がするのですから、これはおっかないです。なかなか文章で伝えるのは難しいですが、スリル好きの人は一度試してみるとよろしい。

他にも紙封筒にギンナンを入れて電子レンジにかけるというテクニックがあるのですが、これは第一に焦げ目がつかない、第二に電子レンジ内及びその周辺が臭くなる、第三に紙封筒が猛者(ギンナン)によって破裂する時がある、ということでお勧めできません。結局2〜3回炒って食したのですが、恐ろしいので残ったギンナンを冷蔵庫に入れたまま忘れていました。

最近いろいろ盆栽や植物を勉強していたら、種子から育てるなんてことも覚えました。種子から育てるには取蒔き(秋に実った種子をすぐ土に蒔いて春に発芽するまで面倒みる)が良いようです。が、地上になにも出てない種子蒔きの鉢を面倒みるのは確かにツマランですし、情熱がいまいち湧きません。

ところが本を読んでいたら種子を取り置きしておいて春に蒔く方法も出来ると書いてありました。その場合、種子を上手に保存しておかねばならないのですが、乾燥している種子なら冷蔵庫に保存しておくので良いらしいのです。

そこで食い損なったギンナンが冷蔵庫にあるのを思い出し、一晩水に漬けてから蒔きました。4月頃かなりの数蒔いたのですが、いっこうに芽が出ないので、やっぱり冷蔵庫で死んでしまったかな、と思ったのですが、6月も末になって、とうとう芽を出しました。

あの巨木になるイチョウが今、2cm程度の幼苗です。ちょっと楽しくなってきました、、、マァ、スーパーのギンナン298円ですがね、そうは言っても。


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